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佐々木譲 雪に撃つを読んで

久しぶりの佐々木譲新刊です。メルカリで購入して一日で読破しました。

やっぱり道警シリーズいいですね!今回は最初に長万部の記載が。。。長万部には1年間住んでいて、その時お世話になった方と未だに交流があるので、風景を思い浮かべながら読みました。

元北海道住民、北海道を愛するものとして、さっぽろ雪まつりの描写や、札幌の地番の記載の仕方などは、ものすごくわかりやすくすっと頭の中でイメージができます。

 

本作は、長万部での出会いにはじまり、札幌市内での車盗難、札幌郊外での発砲事件、そして雪まつり会場でのクライマックスとなりますが、小島、佐伯、津久井といったシリーズなじみのキャラクターが登場、捜査しており、道警シリーズ愛読者にとっては読みやすい作品といえます(逆に本作が初めて触れる方には読みにくいかも)

先日、北海道を訪れた際、技能実習生や外国人労働者なしでは第一次産業は立ち行かないことや、その方々に満足な賃金を支払えていないことも聞いていました。

もともと、北海道民は劣悪な労働環境の中、家族経営を中心にお金を稼いでましたが、若者が東京であったり、道内でも札幌に集中するなかで、働き手を海外の労働者に頼らざろう得ない実態があるのだと思います。

ただ、「技能」実習生は、日本で「技能」を習得しようとしているのであり、そことのギャップが大いにあり、本書で取り上げているような問題が発生するのだと考えます。

こういった場面をより複雑にしているのは、それらの背後に潜んでいる利権で、そこに様々な利害関係者(特に反社会的な勢力が)絡んできているのだと。

北海道で起きていることは、今後本州でも起こる可能性が十分にあり、日本は何処へ向かうのだろと思ってます。

結局最後は面白く読ませていただきました。百合との今後が気になる記載があるのは少しコマーシャル的な思わせで、早く続きが読みたいなぁ。